看護師は初任給が高めで、若い女性の世代においては給料が高い場合が多いため、高給取りだと思われている傾向がみられますが、実際はそうとばかりは言えないのが現状です。しかし、年を追うごとに他の職種に平均年収を追い抜かれる傾向にあります。これは看護師数に対して役職数が少ないため、キャリアを重ねても昇給のチャンスが得られない人もいるためです。国立病院の場合、独立行政法人国立病院機構職員給与規程の基本給表を基に給与額が決定されます。役職に就かない看護師の場合は、勤務年数や業務評価などによって昇給の有無が決められます。評価が悪いと、昇給は見送られてしまいます。国立の病院で働く場合は、なるべく評価を上げるよう働く必要があります。

民間病院の場合では、それぞれの病院が定めたシステムに従って昇給の有無が決定されます。一般的に、国立や公立病院は民間病院より給与が高く、待遇も良いです。年収で比較すると100万円以上高くなる場合も少なくなく、役職で比較すると3割ほど高くなる傾向が見られます。民間病院で昇給が見込めないため転職を考えている人は、もっと待遇のいい病院を探すのも一案です。

民間病院に転職する場合は、昇給システムが明確で、経営状態の良いところを探すと良いでしょう。各種手当てだけでなく、昇給率や個人に対する評価制度をしっかりと確認することがコツです。また、ボーナスについても求人票には記載されていますので、各求人でボーナスを合わせると年収がいくらになるかをしっかりと計算して比較しましょう。この時、給与ばかりでなく、夜勤回数の平均や、休日の日数についても確認しておくことが大切です。